4/4_輪るウィング(手羽)ドラム(脚)

 もう月曜が来てしまうなんて、最悪だ。月曜は働かなくてはいけない。日曜も17時過ぎたあたりからもう月曜のことばかり考えているので、実質もう月曜が始まっているようなものだ。
 なんて気分が悪い。ブルーマンデーの到来である。

 今日は衝動と食欲に任せてケンタッキーの食べ放題ビュッフェに挑戦するために、遥々南町田までいった。
 グランベリーモールはいつの間にグランベリーパークと名前を変えており、スヌーピーミュージアムを迎え入れたりと完全上位進化を遂げていた。久々に巨大な商業施設に乗り込んで、テンションが上がる。
 ぐっと食事を我慢して12時半。ついにビュッフェがスタートしたが、ものの30分で限界を迎えた。はっきりいうが、ケンタッキーフライドチキンは食べ放題に向いていない。あの白いおじさんも1日でたくさん食べてほしいと思って作っていないだろう。
 誰も願っていないことに人間はつい挑んでしまう。これを無謀という。オリジナルチキンを4つ以上食べる行為は俺にとって紛れもなく無謀だった。後悔よりも憎しみが募り始めていたが、味だけはずっと美味しかったことをちゃんと明記しておきたい。味はうまいが、食えない。これは拷問だ。自分で自分を痛めつける行為をついしてしまうのも、人間の愚かな行為だった。しかし、美味かったのは美味かった。しばらくはチキンのチの字も見たくないが。

 帰宅後は何もしたくなく、何もできなかったのでじっとNHKを見ていた。クラシックがやっていたり、習字の道具を紹介したりと本当に多様なコンテンツを、淡々と高クオリティで紹介している。面白い。
 ついに俺は日曜の夜にNHKを嗜む大人になれたのだ。別にだからどうということはないが、高尚な気持ちになる。
 知識を吸収することは人間としての厚みにつながる。情報を蓄えていれば、いろいろなことに気づくことができる。機微を細かく感知できることは、丁寧な感情作りに役立つ。知っていることは、事象の鑑賞に対してとてつもなく有利に物事を運ぶことができる。つまりはモテると、俺は思っている。
 そうか、俺のモテへの道はNHKから延びていたのか。これまで気づけなかったがついに今日この金脈にたどり着いた。
 そう考えるとやはり全ては必然だった。食べ放題で虚無的な状態になれたからこそ、この真理に辿り着けた。ありがとうカーネル。君が作ったオリジナルチキンが回りまわって俺の豊かな人生につながっている。
 これが輪廻。感謝の気持ちを胸に、最悪な月曜日を迎えうつ準備をしている。  

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