3/16_ギョーザンナイツ

仕事が終わって散歩に出かける。最近はコートさえ羽織れば問題なく歩けるから嬉しい。
外に出て腕時計を眺めて、1時間くらいで戻ってくると決める。
そしてその段になって、まだ夕食を食べていないことに気がついた。そして思う、王将の餃子が食べたい。
引っ越す前は割と繁華街に近いところに住んでいたので、思い立てば大体のチェーン店は食べることができた。しかし今の住居だと王将まで1時間も歩かなくては行けない。
王将にたどり着くだけで予定の散歩時間を過ぎる。
とは言え諦めがいい方ではないので、とりあえず王将に向かって歩き出す。
途中大きな橋を渡り、しばらく進んで王将まであと15分というところで、ふと思う
「今って閉店時間早いんじゃないの?」
調べたらもうラストオーダーが終わっていた。
というか部屋を出た時点で終わっている時間だった。

これまでの自虐的な俺なら、ここで一発リストカットした後に王将の社長が暗殺された事件のことを夜な夜な調べて物思いに耽るが、最近俺は自虐から脱するキャンペーン中なのだ。
ふと携帯から顔を上げると、聞いたこともないスーパーがある。
「王将、絶対冷凍の餃子出してる」
強い気持ちで入店して、まっすぐ冷凍コーナーへ。あった、しかも安売りされてて200円で12個。コスパの勝利である。
ついでに聞いたこともないスーパーでおすすめされているヒレカツとアナゴの天ぷら(半額)を手にする。
リカバリーも果たした上に、明日以降の食糧を獲得できるなんて完璧すぎる。
人生に必要なのはこういう転換の能力だ。いかに自分の思考に捉われず、次の一歩を進むか。義務教育で教えるべきだね。もういっそのことこの日記を道徳の教科書にしてくれって感じ。道徳しかないから、この文章には。

無事家に帰宅して、すんごい羽付きの餃子を作り上げテレビを見ながらそれをつまむ。
最近気づいたが、幸せのコツは早めに風呂に入ることだ。
風呂に入る=なにかのスイッチがOFFになるため、風呂にさえ入ってしまえば無条件にリラックスした状態で時間を過ごすことができる。
落ち着いた時間がなければ回復しない心のスペースが人間にはある以上、OFFにしていい機能は早めに切断するべきだ。

と、いうわけでもう何もすることができないので、消化中の餃子はほっといて寝ることにします。ここまで100点でした、お疲れ様です。

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